「ただ住むだけの家」ではなく、友人や家族を招き入れ、日々の好きなことを存分に楽しめる場所にしたい——。
そう考えた末に辿り着いたのが、中古マンションのリノベーションでした。
写真やアートを眺め、料理やお酒を楽しみ、観葉植物に囲まれる。
暮らしのあらゆる瞬間に「好き」を詰め込みながら、心地よさと美しさが自然に共存する住まいになっています。
今回は、暮らすたびに日常が特別になっていく、モダンで柔らかな生活空間へリノベーションした事例をご紹介します。
「好き」が詰まった空間づくり

大切にしたかったのは、ただ美しいだけでなく、暮らしの楽しみを最大限に引き出す空間であること。
- 絵画や写真を楽しむギャラリースペース
- お酒を心ゆくまで楽しむ酒棚とバーカウンター
- 二人で料理を楽しめる広いキッチン
- 観葉植物を置き、無垢フローリングを守るインナーバルコニー
多趣味なご夫婦だからこそ、住まいの随所に「暮らしの楽しみ」を仕込むことが必須でした。

また、内装のデザインにこだわったのもポイント。
無垢フローリング、モルタル、躯体表し(建物の構造部分をそのまま見せるデザイン)を取り入れ、粗さの中に温もりを感じる空間を実現しました。
壁紙は暖色系のグレーを選び、ダウンライトの柔らかな光で落ち着いた雰囲気に仕上げています。
集いの場としてのLDK
お酒を楽しむことが多いご夫婦にとって、LDKは人が自然に集まる中心の場所。
造作で設けた集成材(タモ)の大きなカウンターや、L型キッチンに配置された作業台・家電スペースが、日常とおもてなしを両立させます。

梁の粗いコンクリートの質感や、木目仕上げの造作棚も完備しました。
なんだか、ボトルや照明を眺めているだけで、日々の疲れが洗い流されていくよう。

お酒や小物を引き立てる舞台となり、空間に立体感と趣を加えています。
趣味も暮らしも、すっきり整う収納設計
設計の軸は、「収納を増やすこと」と「趣味を楽しむ空間をつくること」。
シューズインクローゼットにはキャンプ用品もすっきり収まるよう、大容量になっています。

ウォークインクローゼットやパントリーも充実。
デッドスペースを最小限に抑えながら、機能性を最大限に高めました。

リビングの奥に広がる空間は、あえて小上がりを設けず、自由に使えるフリースペースとして確保しました。
来客時には客間として、将来的には子ども部屋として。
生活のステージに合わせて柔軟に使える、この余白こそが家族の時間を豊かに彩ります。

天井には物干し金物を設置し、雨の日の洗濯や在宅ワークなど、日々の暮らしを支える実用的な工夫も。
使う人のライフスタイルに寄り添う、心地よく機能的な空間です。
これから育まれる家族の時間
無垢材とコンクリートの質感、ギャラリーの彩り——こだわりの詰まった空間は、家族や友人たちが集う、にぎやかで心地よい暮らしの舞台となるでしょう。
家族も友人も、誰もが自然と集まりたくなる。
そんな居心地の良さと個性が共存する、大切な「自分たちらしい場所」がここにあります。










