家の中心に、人が自然と集まる場所がある。
そこから、暮らしは静かに整いはじめます。

今回ご紹介するのは、LDKとひと続きに設えたワークスペースを軸に、家族の気配がやわらかく交差する住まい。
それぞれが思い思いに過ごしながら、ふとした瞬間に視線が重なり、声が届く。
そんな、関係性を育てるリノベーションです。
光が満ちるLDK
南側の大きな掃き出し窓から、朝の光がまっすぐに差し込みます。
室内は一日を通して明るく、自然と足取りも軽やかに。
広がりを感じる設計により、家族が集う時間も穏やかに流れていきます。

キッチンの腰壁には深みのあるクロスをあしらい、さりげないコントラストで印象を引き締めました。
視覚的なメリハリが生まれ、ひとつながりの中に美しいリズムが宿ります。
食卓を灯す、やわらかな光

ダイニングテーブルの上で揺れるのは、どこか懐かしさを感じさせるペンダントライト。
やさしく降り注ぐ灯りが、食卓を包み込みます。
料理を囲み、笑顔がこぼれるひととき。
その情景を、そっと引き立てる存在です。
美しさと機能を兼ね備えたキッチン

木目の表情が印象的なペニンシュラタイプのキッチン。
やや高めに設計した前面の腰壁が、生活感をやわらかく隠しながら、すっきりとした印象を保ちます。
手元が見えにくく、油はねも抑えられる設計。
日々の作業を支えながら、整った佇まいを保つ工夫です。

つながりを生むワークスペース
キッチンのすぐそばに設けた造作棚付きのワークスペース。
木の質感が、日常のひとコマにぬくもりを添えます。
仕事に集中する時間。
読書に浸る午後。
パソコンに向かい、新しい発想を形にする夜。
用途を限定せず、その時々の暮らしに寄り添う設計にしました。


デスク横には、複数の書棚を配置。
必要な資料を整然と並べることも、お気に入りの小物を飾ることもできます。
日々の営みが、そのままインテリアの一部になる。
リビングにいる家族の姿を感じながら、それぞれが自分の時間に向き合える距離感が生まれました。
穏やかにつながる寝室

LDKに隣接する寝室には、間仕切り壁に室内窓を設置。
閉じすぎず、開きすぎない。
デザインのアクセントとして映えると同時に、やわらかな光と風を届けます。
その絶妙なバランスが、住まい全体に一体感をもたらしています。

奥にはウォークインクローゼットを配置。
動線を意識した設計により、日常の支度もスムーズです。
素材が語る、静かな品格


トイレは、落ち着いたトーンでまとめました。
背面には珪藻土の塗り壁を採用。
調湿や消臭といった機能を備えた自然素材が、清潔感を保ちながら上質な表情を演出します。
見えにくい場所にこそ、本質を大切にする。
そんな姿勢が感じられる仕上がりです。
それぞれの時間が、美しく重なる家
LDKを中心に広がる日々。
そこに寄り添うワークスペース。
家族が同じ場所で過ごしながら、それぞれの時間を尊重できる住まいが完成しました。

視線が交わり、声が届き、存在を感じる。
何気ない瞬間が積み重なり、暮らしは少しずつ深まっていきます。
この家は、これからも豊かな日常を紡いでいくことでしょう。









