喧騒から少しだけ距離を置き、深呼吸するように暮らす住まい。
コンクリートの無骨さと、ウッディな温度を感じる優しい質感。
その対比が、心にすっと馴染む落ち着きをもたらします。

主張しすぎず、控えめすぎない。
大人の余裕をまといながら、時間と共に美しく育つ空間。
ここには、洗練されたアーバンヴィンテージの魅力が息づいています。
飾らず、美しく。RC素地という選択
仕上げに頼らず、素のままの美しさを抱くRC素地のスケルトン天井。
ひんやりとした質感が空間に静かな奥行きを与え、配管や梁さえも「デザイン」へと昇華させます。

差し込む光が天井を滑り、陰影を描くたびに、景色は少しずつ表情を変えていく。
その移ろいこそ、この素材が生きている証です。

ラフでありながら、どこか研ぎ澄まされた雰囲気。
品の良い余韻を宿す天井が暮らしに寄り添いながら、住む人の美意識をそっと上げてくれます。
LDKのスペース拡張を第一に
個室は、ただ静かに眠りへと誘ってくれる区画であればいい。
余計な装飾も、過剰な採光もいらない。
窓を持たないその小さなスペースは、外界を遮断する心地よいカプセルのよう。

そのぶん広々と確保したLDKには、日常のすべてがのびやかに広がっていきます。
料理をする時間も、夜のくつろぎも。
この家では、「暮らしの中心」がLDKに集まります。
サウナを新設し、究極の「ととのう家」へ
迎え入れたのは、一日の終わりに心と身体を整えるサウナ。
温度も、湿度も、香りも。
すべてが自分の好みで満たされる場所となりました。


ととのう感覚が、暮らしの中に当たり前のように息づいていく。
浴室の代わりに設けたシャワーブースは、必要最低限でありながら美しく機能的。
余白を残すことで、サウナという主役がより際立ちます。


蒸気がゆるやかに広がり、体温とともに日々の喧騒が溶け落ちていく。
ととのう度に思考がクリアになり、次の一歩へと背中を押してくれるようです。
色で仕切る。グレーが描くエントランスの余白
玄関から洗面へと続く動線は、床も天井も壁も、すべてをグレーの濃淡で整えました。
色の統一が視線のノイズを抑え、まるで静かに世界が切り替わるよう。
扉で仕切るだけではない、穏やかなゾーニングが成立しています。

空間を仕切るための壁も、もう必要ありません。
家に一歩踏み入れた瞬間に、暮らしのテンションを感じられます。


素材に心が触れる幸せ
コンクリート、アイアン、木材。
異なる質感が重なり合うたび、空間に奥行きが生まれます。

手触りのある「リアル」な素材を迎えることで、
暮らしはドラマチックに表情を変えていく。

ただ整えるのではなく、感性を満たすための選択。
それが、この家の随所に描かれています。










