家に帰るとまず目に飛び込むのは、リビングに差し込むやわらかな光。
リビングから廊下まで、壁や扉に遮られず空気が通る心地よさを感じます。
空間が、まるで息を吹き返したかのようになりました。

愛猫が自由に駆け回る姿をそっと見守り、自分自身も癒される――。
そんな穏やかで贅沢な時間を作ったリノベーション事例を、ご紹介します。
壁を取り去った瞬間、光と風が舞い込む空間に
かつて3DKだったこの60㎡のマンションは、壁や扉に仕切られ、光も風も遮られがちでした。
そこで選択したのは、思い切った大規模なリノベーション。
2つの洋室を取り払い、リビングを中心に据えた1LDKへ変身させます。

壁を取り去ったその瞬間、空間は一変。
これまで分断されていた光がリビングへ届くようになり、家全体をやわらかく照らします。
ドアを開ければ、空気まで通るのがポイント。
壁や家具で遮られない「光と風の通り道」が、毎日の暮らしを柔らかく包み込みます。
1人と1匹を支えるキャットウォークも完備
この家での暮らしの主役はもちろん「人」ですが、もうひとり――いえ、「ひと匹」の大切な家族もいます。
家のあちこちに、猫が自由に移動できる「通り道」を確保。
リビングから寝室へ、あるいはお気に入りの場所へ、ひょいと移動できる仕組みです。


人の動線と重ならず、猫の遊び場としても安全で快適。
小さな通り道のひとつひとつが、暮らし全体を柔らかく、心地よくします。
リビングの片隅に佇む、小さな秘密基地

リビングの一角には、「秘密基地」があります。
ここは仕事の材料をしまったり、書類や道具を整理したりするためのスペース。
天板の上にキャットウォークを回せば、猫の遊び場にも変化します。


小さな場所でありながら、リビング全体と自然に繋がっているのがポイント。
壁の高さや位置を工夫することで、光や風を遮らず、空間の開放感を損なわないよう設計しました。
仕事も遊びも、猫との時間も、全てがそっとつながる場所です。
水回りも、ほっとひと息つける場所に
家の中でふと立ち止まり、ほっとひと息つける場所──。
洗面やバスルームなどの水回りも、心地よさと安心感を大切にしました。
壁や天井は柔らかな白で統一し、フロアや棚にはグレージュを取り入れます。

柔らかな光が反射する空間は、朝の洗顔や夜のバスタイムを、小さな癒し空間にしてくれるよう。
壁面収納を作ったことで、洗面台まわりの収納力も抜群になりました。

日常の小さなストレスが減ることで、家事や身支度の時間も心地よいものに変えています。
天井も暮らしの舞台に変えて、彩りを添える
天井を見上げると、そこには空間全体の表情を決める舞台装置が。
鉄管とライティングダクトレールのある天井が、デザインと機能性を両立させました。

「どんな照明を取り付けようかな」と迷うことすら、なんだか楽しくなりそう。
この家ならではの、特別な体験と言えるでしょう。










