冷たさを感じさせる無機質な素材。
手触りまで想像できるナチュラルな素材。

本来なら交わらないはずの要素を、丁寧に重ね合わせるリノベーション。
生まれたのは、シャープさと温もりが同居する、印象的な住まいでした。
今回は、リノベーションで大切にしたポイントを、ひとつずつ紐解きながらご紹介します。
高さと素材が描くLDK

扉を開けると、まず視界に広がるのは伸びやかなLDK。
天井はコンクリート現しとし、高さを最大限に活かしました。
ラフな質感がそのまま表情となり、無骨で都会的な雰囲気をつくり出しています。
天井に設置したシーリングファンは、見た目のアクセントとしても効果的。
回転方向を切り替えることで室内の空気を効率よく循環させ、快適な状態を保ちます。

無機質な要素が多い中で、床には無垢フローリングを敷き詰めました。
足元から伝わる木の質感が、全体の印象を和らげ、心を落ち着かせてくれます。
異なる素材同士が互いを引き立て合い、自然な調和が生まれました。

リビングダイニングの壁一面には、OSB合板を採用。
素材そのものが持つ存在感に加え、ナチュラルな風合いと高い実用性も魅力です。
さらに、塗装を施すことで表面にほのかな艶を与えました。
スポットライトが当たると表情が変わり、インテリアとしての完成度を高めています。
黒で引き締めたアイランドキッチン

キッチンには、動線の自由度が高いアイランドタイプを採用。
天板や扉を黒でまとめることで、凛とした佇まいに仕上げました。
腰壁にはモルタルを用い、職人の手仕事が生むコテ跡をそのまま残しています。
均一ではない表情が素材の強さと美しさを際立たせ、視線を惹きつけます。

ダイニングテーブルの上には、フィラメント電球を組み合わせたペンダントライトを。
どこか懐かしさを感じさせる灯りが、家族の時間をやさしく照らします。
食事を囲むひとときが、ゆっくりと流れていくような感覚を与えてくれます。

色で遊ぶ、建具の個性


各部屋の建具は、それぞれ好みの色をチョイス。
真鍮製のサインプレートを添えることで、既製品にはない特別感が生まれました。
洋室ではグリーンの建具と花柄のアクセントクロスを採用しています。
部屋ごとに異なる表情を楽しめる、オリジナルの工夫です。

素材の対話から生まれた住まい


無機質と、ナチュラル。
正反対の性質を持つ素材を、感覚だけに頼らず、丁寧に組み合わせていく。
その積み重ねが、おしゃれで居心地のよい住まいを形づくりました。

強さとやさしさが共存する一室。
素材同士の対話が、美しく結実したリノベーションです。










