初めて足を踏み入れたはずなのに、不思議と落ち着く。
記憶の奥にそっと触れるような、やさしい温度をまとった住まいです。

新しさだけを追い求めるのではなく、あえて懐かしさを添えることで生まれた癒しと安らぎ。
空間と雰囲気を大切にしたい気持ちから、このリノベーションは始まりました。
やさしい灯りが迎える玄関
玄関で最初に目に入るのは、裸電球のブラケット照明。
余計な装飾を省いたシンプルな佇まいが、やわらかな光を落とします。


一日の始まりと終わりに必ず立ち寄る場所だからこそ、強すぎない明かりが心をほぐしてくれる。
家族を静かに包み込み、「おかえり」と語りかけるような存在です。
視線の先に広がる、ガラス扉の演出
玄関から続く廊下の先には、大きなガラスをはめ込んだ開き戸を設置。
透明なガラスが視線を奥へと導き、自然と伸びやかな印象を与えます。

ドアノブには真鍮を採用。
使い込むほどに深みを増す質感は、年月とともに味わいを重ねていく素材ならでは。
静かなレトロ感が、住まい全体の雰囲気を引き締めます。
ラフさを楽しむ、LDKのつくり方

LDKの天井は、躯体に直接塗装を施した仕上げに。
ダクト配管もあえて隠さず、無造作な表情をそのまま活かしています。

整えすぎないことで生まれる、肩の力が抜けた佇まい。
床にはオーク材のフローリングを採用し、木目の表情が日々の暮らしに豊かさを添えます。

引き算の美学が映えるキッチン
キッチンは、壁付けのフレームタイプ。
機能を必要最小限に絞ったデザインは、潔く美しい存在感を放ちます。

オールステンレスならではの清潔感と通気性の良さも、魅力のひとつ。
上部には扉のない固定棚を設け、使いやすさと見た目の軽やかさを両立しました。
白のサブウェイタイルが、どこか懐かしい表情を添えています。

木が語りかける、やすらぎの洋室

LDKとつながる洋室には、木製の建具を採用。
素材そのものが持つ温もりが、部屋全体に穏やかな時間をもたらします。

室内窓も木枠で仕上げ、新しいのに懐かしい印象に。
光を取り込み、風を通し、見た目のアクセントにもなる存在です。

片隅に設けた裸電球のブラケットライトは、控えめながらも印象的。
何もせず、ただその灯りを眺める時間さえ、贅沢に感じられます。
懐かしさが家族をつなぐ
余分なものをそぎ落としたシンプルな住まいに、そっと忍ばせたレトロな要素。
それは、家族が自然と集まり、心から安らげるための仕掛けです。

新しいのに、懐かしい。
そんな不思議な心地よさが、これからの毎日をやさしく支えてくれるでしょう。










